黄昏のエポック - バイロン郷の夢と冒険

かわまりの読書ルーム II

Entries from 2021-08-01 to 1 month

【読書ルームII(52) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第四話 青い空、青い海 (一八○九年夏 ~ 一八一一年秋 ポルトガル→スペイン→アルバニア→ギリシア→トルコ→ギリシア→イギリス 16/18 ) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 「あまりに非寛容だ。」とバイロンは憤った。「断食月だからと言…

【読書ルームII(51) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】  

第四話 青い空、青い海 (一八○九年夏 ~ 一八一一年秋 ポルトガル→スペイン→アルバニア→ギリシア→トルコ→ギリシア→イギリス 15 /18) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 ホブハウスと別れたバイロンはフレッチャーと通訳と共にアテネに…

【読書ルームII(50) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第四話 青い空、青い海 (一八○九年夏 ~ 一八一一年秋 ポルトガル→スペイン→アルバニア→ギリシア→トルコ→ギリシア→イギリス 14/18) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 「まただ。処刑された人間は犬の餌食になるんだ。だからイスラム…

【読書ルームII(49) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第四話 青い空、青い海 (一八○九年夏 ~ 一八一一年秋 ポルトガル→スペイン→アルバニア→ギリシア→トルコ→ギリシア→イギリス 13/18) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 翌日からバイロンは「ハロルド卿の巡礼」の執筆に精を出し、ホブ…

【読書ルームII(48) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第四話 青い空、青い海 (一八○九年夏 ~ 一八一一年秋 ポルトガル→スペイン→アルバニア→ギリシア→トルコ→ギリシア→イギリス 12/18) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 【作者からの一言】この辺りから物語は第四話後半の佳境に入って…

【読書ルームII(47) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第四話 青い空、青い海 (一八○九年夏 ~ 一八一一年秋 ポルトガル→スペイン→アルバニア→ギリシア→トルコ→ギリシア→イギリス 11/18) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 「バイロン、見ろ。あれがパルナッソス山だ。」こう言ったホブハ…

【読書ルームII(46) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第四話 青い空、青い海 (一八○九年夏 ~ 一八一一年秋 ポルトガル→スペイン→アルバニア→ギリシア→トルコ→ギリシア→イギリス 10/18) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 「これは何だ。」と言ってホブハウスはその紙片をバイロンに見せ…

【読書ルームII(45) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第四話 青い空、青い海 (一八○九年夏 ~ 一八一一年秋 ポルトガル→スペイン→アルバニア→ギリシア→トルコ→ギリシア→イギリス 9 /18) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 「ところで、さっきから耳の端がひりひりして痛むんだ。どうなっ…

【読書ルームII(44) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第四話 青い空、青い海 (一八○九年夏 ~ 一八一一年秋 ポルトガル→スペイン→アルバニア→ギリシア→トルコ→ギリシア→イギリス 8/18) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 一八○九年の八月四日、バイロンら一行はウェルズリー伯爵とイギリ…

【読書ルームII(43) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第四話 青い空、青い海 (一八○九年夏 ~ 一八一一年秋 ポルトガル→スペイン→アルバニア→ギリシア→トルコ→ギリシア→イギリス 7/18) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 こうして、バイロンとホブハウスは忌み嫌っていた「アイルランド男…

【読書ルームII(42) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第四話 青い空、青い海 (一八○九年夏 ~ 一八一一年秋 ポルトガル→スペイン→アルバニア→ギリシア→トルコ→ギリシア→イギリス 6/18) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 馬車を進ませるバイロンら一行の周囲には昨日と同じく見渡す限りの…

【読書ルームII(41) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第四話 青い空、青い海 (一八○九年夏 ~ 一八一一年秋 ポルトガル→スペイン→アルバニア→ギリシア→トルコ→ギリシア→イギリス 5/18) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。マドリッドの独立門とサン・ルーカル・デ・バラメーダの写真を掲載…

【読書ルームII(40) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第四話 青い空、青い海 (一八○九年夏 ~ 一八一一年秋 ポルトガル→スペイン→アルバニア→ギリシア→トルコ→ギリシア→イギリス 4/18) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 シントラ見物とリスボンの目ぼしい場所や歴史遺跡の見学を終え、バ…

【読書ルームII(39) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第四話 青い空、青い海 (一八○九年夏 ~ 一八一一年秋 ポルトガル→スペイン→アルバニア→ギリシア→トルコ→ギリシア→イギリス 3/18) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 「僕は体で風土(ク ラ イ ミ ッ ト)を感じることができる。ほら、大学に…

【読書ルームII(38) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第四話 青い空、青い海 (一八○九年夏 ~ 一八一一年秋 ポルトガル→スペイン→アルバニア→ギリシア→トルコ→ギリシア→イギリス 2/18) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 あたりが暗くなりかけた頃、バイロンは自分の船室に引き上げた。が…

【読書ルームII(37) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第四話 青い空、青い海 (一八○九年夏 ~ 一八一一年秋 ポルトガル→スペイン→アルバニア→ギリシア→トルコ→ギリシア→イギリス 1/18 ) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 「ヨーロッパ大陸はナポレオンのおかげで火薬庫同然だ。」クィー…

【読書ルームII(36) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第三話 ため息橋にて (1816年秋-1818年初、イタリア 13/13) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 ローマに一ヶ月滞在した後、バイロンはヴェニスに帰ることにした。ホブハウスはバイロンに尋ねた。「ナポリは見ないのか?」バ…

【読書ルームII(35) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第三話 ため息橋にて (1816年秋-1818年初、イタリア 12/13) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 [ローマのトレヴィの泉] 「僕はイタリア語は苦手だから、元気になったら内容を翻訳して僕に教えてくれ。今は健康を取り戻す時だ…

【読書ルームII(34) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第三話 ため息橋にて (1816年秋-1818年初、イタリア 11/13) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 [同じラテン系の国でもナポレオン・ボナパルトに対する評価はスペインとイタリアでは正反対のようである。上はヴェネツィアの美…

【読書ルームII(33) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第三話 ため息橋にて (1816年秋-1818年初、イタリア 10 /13) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 「ああ、バイロン。世が君を愛さないなんて、そんなことがあるものか・・・。世は君のことを愛しすぎるほど愛していたし、今で…

【読書ルームII(32) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第三話 ため息橋にて (1816年秋-1818年初、イタリア 9/13) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 クリスマスが終わり、年が明けて、ヴェニスはカーニバルの季節になった。先輩詩人のトマス・ムーア宛ての手紙の中にバイロンは詩…

【読書ルームII(31) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第三話 ため息橋にて (1816年秋-1818年初、イタリア 8/13) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 「心は息を止めなければならない。そして愛は眠らなければならない。もうさすらうのはよそう。もう夜は更けた。心は愛に酔いしれ…

【読書ルームII(30) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第三話 ため息橋にて (1816年秋-1818年初、イタリア 7/13) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 「これは呪いじゃないか・・・。バイロンのあの整った顔立ちをした頭のどこからこんなに毒に満ちた言葉が出てくるんだろう・・・…

【読書ルームII(29) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第三話 ため息橋にて (1816年秋-1818年初、イタリア 6/13) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 「僕はここで、どこかの屋敷の部屋を借りて住むんだ。」とバイロンが言った。「でも、旅はするだろう。憧れのイタリアに着いてロ…

【読書ルームII(28) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第三話 ため息橋にて (1816年秋-1818年初、イタリア 5/13) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 警官に付き添われてスカラ座の回廊を出口に向かって歩いている間も警察が用意した簡素な馬車に揺られている間も、バイロンは不安…

【読書ルームII(27) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第三話 ため息橋にて (1816年秋-1818年初、イタリア 4/13) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 バイロンは大型ヨットを二人の水夫と共に借りきってホブハウスをジュネーブ湖一周の旅に誘った。「見物するのは三ヶ月前にシェリ…

【読書ルームII(26) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第三話 ため息橋にて (1816年秋-1818年初、イタリア 3/13) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 半年以上前の一八一六年四月二十五日、船で大陸に向けてイギリスから出立したバイロンを、ホブハウスは波止場で船の帆先が水平線…

【読書ルームII(25) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第三話 ため息橋にて (1816年秋-1818年初、イタリア 2/13) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 「ここに来る前に君に宛てた手紙にも書いたとおり、彼女は最近匿名で『グレナーヴォン』という小説を書いて発表したが、この本の…

【読書ルームII(24) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第三話 ため息橋にて (1816年秋-1818年初、イタリア 1/13) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。ヴェネツィアの写真を多数掲載予定。 [ヴェニスの「ため息橋」はサンマルコ広場の隅、グラン・カナル(大運河)の河口でアドリア海…

【読書ルームII(23) 黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第ニ話 優しき姉よ (一八一四年 ~ 一八一六年 イギリス 6/6) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 その後、ホブハウスはほとんど毎日のようにバイロンを訪ねて旅行中の計画やイギリスで自分がバイロンに代ってできることなどを細かく尋…