Entries from 2021-09-02 to 1 day
第八話 暴風雨 (一八一八年 ~ 一八二二年 イタリア)予告 最後のエントリーでは全200ページ(全10話 MSWORD)中152ページ目前後を掲載しています。アマゾンキンドルをお持ちで先を早く読みたい方は投げ銭のつもりで約200円で有料ダウンロードしてくだ…
第七話 レディー・キャロライン (一八一二年初-一八一四年、イギリス 16 /16) 田舎町のチェルテンハムではワルツの音楽もなく、バイロンとオックスフォード夫人は顔をくっつけ合うこともなしに親しく語り合うことができた。 「聖書は神様が書かれたもの…
第七話 レディー・キャロライン (一八一二年初-一八一四年、イギリス 15/16) 「親愛なるバイロン君のミルバンク嬢への求婚の顛末について、僕には特別な感想はない。メルボルン夫人から伝えられた言葉がそのままミルバンク嬢ものだと仮定しての話だが、…
第七話 レディー・キャロライン (一八一二年初-一八一四年、イギリス 14/16) 「では、僕は出立に間に合うようにその手紙を書きます。それから・・・。」と言ってバイロンは一層声を潜めた。「僕の手紙を読んだキャロの反応を貴女に見ていただきたいので…
第七話 レディー・キャロライン (一八一二年初-一八一四年、イギリス 13/16) ラム夫人は黙って馬車の窓の外を眺めていたが、バイロンのほうをちらっと振り向いただけでまた窓の外を見た。「いいか、これだけは肝に銘じてほしい。君はラム卿なしには生き…
第七話 レディー・キャロライン (一八一二年初-一八一四年、イギリス 12/16) バイロンは書きさしの事務の手紙を脇に押しやり、びっこを引きながら客間に向かった。両夫人は客間で立ったままうろたえていた。「バイロン卿、家にいらっしゃったので安心し…
第七話 レディー・キャロライン (一八一二年初-一八一四年、イギリス 11/16) 「その奥の手というのは?」「それを説明する前に、まず君とラム夫人とのスキャンダルの正体について君自身が知っておく必要がある。いいか。ラム卿の敏腕、温厚な人柄、冷静…
第七話 レディー・キャロライン (一八一二年初-一八一四年、イギリス 10/16) バイロンはベッドの上に腰掛けているラム夫人を見やったが、しぶしぶ扉を開け、部屋の入り口に立ちはだかると扉の外に立っているホブハウスに言った。「な、僕は上から下まで…