Entries from 2021-08-22 to 1 day
第ニ話 優しき姉よ (一八一四年 ~ 一八一六年 イギリス 1/6) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 「親愛なるエスター 月日の立つのの何と早いことでしょう。この前お手紙を差し上げたのはいつだったかしら。何かと落ち着かなかった一八…
第一話 レマン湖の月 (一八一六年夏 スイス 17/17) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 シェリーが燭台を持って立ち上がり、真っ暗な周囲を蝋燭の火で照らすとクレアは部屋の隅の安楽椅子の上で体を折るようにして眠っていた。バイロ…
第一話 レマン湖の月 (一八一六年夏 スイス 16/17) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 『アビドスの花嫁』や『異教徒』みたいなトルコを舞台とした異国的な作品よりも一層、深い哲学的な内容になるんですね。僕は自由というのは素晴…
第一话 レマン湖の月 (一八一六年夏 スイス 15/17 ) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 一同はまず、黙ったまま運ばれてきたコーヒーをすすった。まだ日没までには時間があったが、風が吹きすさぶ窓の外はすでに暗くなっていた。「僕…
第一話 レマン湖の月 (一八一六年夏 スイス 14 /17) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 バイロンの質問にシェリーは真顔になり、そして言った。「僕は薪をくべなくてもいい火について真剣に考えていましたが、もし、太陽で起きている…
第一話 レマン湖の月 (一八一六年夏 スイス 13/17 ) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 シェリーがここまで話した時、それまで鋭い目を光らせながら黙って聞いていたメアリーが口をはさんだ。「パーシー、あなたは自然の秘密を解き明…
第一話 レマン湖の月 (一八一六年夏 スイス 12/17) このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属します。 戻ってきたロバートは左の小脇に大きな黒猫を抱え、右の小脇にバイロンに言いつけられた二冊の本を抱えた上に火を消した二本の燭台を右手で器用…